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眼形成・涙道

眼形成・涙道

担当医師

渡辺 彰英(火曜日、木曜日)、中山 知倫(木曜日)、米田 亜規子(木曜日)、奥 拓明(木曜日)

対象疾患

眼窩壁骨折、眼窩内腫瘍、甲状腺眼症などの眼窩疾患

眼瞼腫瘍、眼瞼下垂、内反症、顔面神経麻痺、兎眼などの眼瞼疾患

涙囊炎、涙小管炎、涙道閉塞症、涙道狭窄症などの涙道疾患

概略

当外来では、眼科の立場からの眼形成として日々の診療にあたっており、手術治療においては、病態改善に加え、視機能の回復・温存を考えた術式を選択しています。取り扱う疾患は眼窩・眼瞼・涙道の眼形成疾患すべてを網羅しており、全国各地から多数の患者さんが紹介されています。

眼形成領域で比較的頻度が高く、高度な治療が必要な疾患として、眼窩壁骨折、眼窩内腫瘍、眼瞼悪性腫瘍が挙げられます。

眼窩壁骨折に対しては、的確な画像診断と眼球運動の客観的検査を施行し、適応例に対しては比較的早急に手術を行っています。当科では年間約5060件程度の眼窩壁骨折整復術を施行し、眼球運動の著明な改善を認めています。

眼窩内腫瘍に対しては、必要に応じて眼窩骨の骨切りを併用し、比較的深部の腫瘍でも開頭を行わず摘出しています。悪性が疑われる場合は、速やかに生検を行い、病理組織検査を施行し、その後の治療方針を決定します。

眼瞼悪性腫瘍に対しては、確実に腫瘍を切除した後、有茎・遊離瞼板移植などの粘膜移植や眼輪筋皮弁などを用いて眼瞼の再建を行い、整容的な改善も得ています。

涙道閉塞症に対しては、病態を通水検査や画像検査で確実に把握し、涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術を施行しています。涙道内視鏡を用いた涙管チューブ挿入術も行っています。涙嚢鼻腔吻合術では95%以上の成功率を得ており、術後再閉塞をきたした難症例に対しても、涙道再建を行い、再開通を得られています。

先天性眼瞼下垂・加齢性眼瞼下垂・コンタクトレンズによる眼瞼下垂、眼瞼内反症、眼瞼外反症、眼瞼良性腫瘍、顔面神経麻痺などの眼瞼疾患に対しては数多くの眼瞼手術を施行し、良好な成績を治めています。

また、小眼球・無眼球に対して幼少期からの義眼装用による眼瞼眼窩の発育促進、眼球摘出後の義眼床形成なども行っています。